エコ住宅・省エネ住宅
2015/07/28

【 木造住宅は外壁通気層が重要! 】

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【 木造住宅は外壁通気層が重要! 

 木造住宅における外壁の通気層は、断熱材中に含まれている水蒸気を放散させるための空間であり、外装材の継ぎ目などから侵入する雨水の排水経路となります。
通気層内は一般に上昇気流が発生しており、断熱材内の水蒸気を放湿して、屋外に排出します。
通気層が適切に確保されていないと壁内部の結露の発生のおそれがあります。

 外壁のモルタル仕上げ一般的であった頃は通気層が確保されてない場合がほとんどでした。そのような構造の建物は壁内部の結露が発生しやすいのですが、建物全体を暖めるような暖房機の配置は、当時まれであり、室内の温度が低いため壁内部結露の発生はあまり問題になることはありませんでした。
しかし、リフォームによる外壁側への暖房機の設置は壁内部結露の要因となることがあり
壁内部結露の発生は木材を湿らせ、木材の腐食や虫害、カビの発生の原因となります。

 一般的に、通気層のすぐ室内側には断熱材がありますが、内部結露によって断熱材が濡れると断熱性能が低下します。断熱性能の低下はさらに結露しやすい状態になり悪循環となります。
そのような建物はモルタルのクラックからの雨水の浸入により、木軸構造体の腐食が発生していることがあり、 リフォームを行う場合は断熱補強工事を含めた慎重な工法の検討が必要になります。

 通気層の施工には注意が必要で、強風時に断熱材に風が通ると、断熱性能が低下してしまいます。また通気層内に侵入した雨水によって断熱材が濡れた場合も同様に断熱性能が低下します。これらを防ぐために通気層の境に透湿防水シートを張ります。
透湿防水シートは防風と防水の役目と内部断熱材から放散される水蒸気を通過するような働きがあります。
在来工法の一般的な通気層は柱、間柱に直接、外装材を取り付けせず、通気胴縁の厚み分浮かせ、その厚み分の空間を通気層とするのが一般的です。

23:11 | エコ住宅・省エネ住宅
2015/01/05

【 住宅の断熱工法について 】

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 住宅の断熱工法はいろいろな工法があり、それぞれに長所・短所があります。
ここでは木造と鉄筋コンクリート造(RC造)での主な断熱工法について解説していきます。

【木造の断熱工法】
 木造(W造)の断熱工法は大きく分類すると、
外壁体内の空間に断熱材を充填する「充填断熱工法」、
外壁の外部側に断熱材を張る「外張り断熱工法」、
充填断熱と外張り断熱を併用する「付加断熱工法」の3種類に分類されます。
鉄骨造に関しても、おおむね木造の断熱工法と同様に考えてよろしいかと思います。

低コストの充填断熱工法
 充填断熱は木造在来工法で一般的に用いられてきた工法です。
外部側柱間など壁の空隙部を利用して断熱材を充填するため、専用の支持材などを必要とせず、軽く扱いやすい材料なため、施工費は他工法に比べ低く抑えることができます。

 主に用いられるグラスウールなどの鉱物繊維系断熱材は比較的安価な断熱材で、他の工法に比べ低コストで施工できます。
また外装材は柱、間柱に取り付けた通気胴縁に直接支持できるため、重量による外装材の制限がなく選択の自由があります。

 充填断熱では土台、柱、間柱、胴差、桁、梁の間に断熱材を充填するため、木材の部分には断熱材の欠損部分がどうしてもできてしまいます。
その断熱材を充填できない部分は熱橋(ヒートブリッジ)となり、熱損失が発生するという短所があります。
そのため断熱欠損部がなるべく少なくなるように、細部各所に計画的に断熱施工を行う必要があります。

 参考ですが、木材は断熱性能が全くないわけではありません。
木材の断熱性能はグラスウールなどの鉱物繊維系断熱材1/4程度はあります。

熱橋の少ない外張り断熱工法
 外張り断熱は発泡樹脂系の押出法ポリスチレンフォームなどの板状断熱材を、外部側柱の外側に張り付ける方法が一般的です。
他にグラスウールを張る方法もあります。
いずれの方法も断熱材で建物外壁を覆うことにより、充填断熱工法で生じた土台、柱、間柱、胴差、桁、梁での断熱欠損による熱橋(ヒートブリッジ)がありません

 充填断熱工法では断熱材を充填していた壁に断熱材がないため、その空隙部分で設備関係の配線、配管で融通性のある施工が可能となります。
特に寒冷地では断熱材が柱の外部側にあるため、断熱材内に給水管を設置した場合に比べて、凍結のおそれが少なくなります。

 外張り断熱では、北海道札幌の場合、50mm以上の断熱材を柱に専用ビスで通気層下地の胴縁で取り付けるのが一般的ですが、厚みのある断熱材をビスだけで取り付けるため、外気温の変動による熱収縮や強風や地震時の揺れなどで外壁材の重量によってはビスに曲がりや引き抜きが生じることがあります。
 それらが原因で外壁材のゆがみなどが起こる可能性があり、ビスの取付間隔には特に注意が必要です。
上記の理由で、重いタイルやモルタルなどの壁の施工は、おすすめできません。

 コストに関しては、専用ビスやボード系の高性能断熱材は鉱物繊維系断熱材に比べ、材料費も施工費もかかるため、高コストになります。

高気密、高断熱の付加断熱工法
 付加断熱工法とは柱間など壁の空隙に断熱材を充填し、さらに柱の外部側にも断熱材を外張り付加する工法です。
いわゆる「充填断熱」と「外張り断熱」を併用した工法です。
併用ですので、当然他の工法に比べ、断熱性能の高い住宅になります。
また、柱の外側ではなく、内側に断熱材を付加する方法もあります。

【鉄筋コンクリート造の断熱工法】
 鉄筋コンクリート造(RC造)の断熱工法は大きく分類すると、
コンクリート壁の内側を断熱する「内断熱工法」、
コンクリート壁の外側を断熱する「外断熱工法」2種類に分類されます。

内断熱工法
 内断熱工法はRC造で一般的に用いられてきた工法で、外部側コンクリート壁の内側に断熱層を設けます。
断熱材は発泡樹脂系の押出法ポリスチレンフォームなどの板状断熱材をコンクリート打設時に打ち込むのが一般的でしたが、近年では高断熱発泡ウレタンを現場で直接、コンクリート壁や天井に吹き付けして断熱層を作る工法が主流になってきています。
内断熱工法は、熱橋(ヒートブリッジ)部分の内部結露が発生リスクがあるため、熱橋対策が必要です。

外断熱工法
 外断熱工法はコンクリート壁の外部側に断熱層を設ける工法です。
RC造の場合、断熱材は内断熱と同じく板状断熱材をコンクリート打設時に打ち込む工法が一般的です。
バルコニー部分を除けば、断熱材で建物外部全体を覆うことにより、断熱欠損や熱橋(ヒートブリッジ)の発生が抑制されます
また外気温の変化による主要構造躯体の熱による膨張、収縮を最小限に抑えることができます。
熱容量の大きいコンクリート躯体は暖房による熱の蓄熱性が高いので一度暖まった躯体は冷めにくく、効率の良い快適な暖房の効果が期待できます

 コンクリート躯体が断熱層の室内側にあるため、ほぼ完全な防湿気密となるので、断熱材内部の結露リスクがきわめて低いです。
また、躯体が風雨にさらされる部分が少ないので、躯体の劣化がおきにくいというメリットもあります。

 短所としては断熱材が外部側にあるので防火、防風などを考慮した外装の仕上げが必要となり、コンクリート躯体に直接仕上げできる内断熱工法に比べ高コストになります。

 なお北海道札幌のような寒冷地では、屋上屋根などを外断熱にすると凍結などによる断熱層の劣化がおきやすく、外断熱による施工が困難なため、屋根部位は内断熱にせざるおえません。
そのような屋根部分には熱橋対策が必要になります。

18:20 | エコ住宅・省エネ住宅
2014/12/24

【 エコ住宅、省エネ住宅、スマートハウスとは 】

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【エコ住宅、省エネ住宅とは】
 最近、わりとよく聞くようになってきた、エコ住宅省エネ住宅スマートハウスなどの言葉。
ばくぜんと意味がわかるようなわからないような。
なんとなく言葉だけ聞くと、いかにも近未来の高性能住宅という印象を持たれるかたが多いと思います。
実際のところ、今までの住宅と、どこが違うのでしょうか。
まず最初に、ここでは難しい専門用語はなるべく省いて、それらエコ住宅、省エネ住宅、スマートハウスなどの説明と、これからの住宅はこうなる、こうなるはずだ、こうなってもらわないと困る!という説明をしていきたいと思います。

 近年の住宅は断熱、気密性能が向上し、冬暖かく、夏は涼しいという住宅が現実的となってきました。
四季のはっきりしている日本では、夏冬の寒暖の温度差が大きく、特に北海道では冬期の寒さが厳しく、冬暖かい住宅が求められてきました。
理想的な住宅はやはり冬暖かく、夏涼しい住環境です。
では、どのような住宅が冬暖かく、夏涼しいのでしょうか。

 基本的には、住宅全体の断熱性能と気密性能が高めれば実現できます
冬は外部冷気の室内への侵入を遮断して、室内の暖気を外に逃がさないようにする。
夏は外部暖気の室内への侵入を遮断して、室内の冷気を外に逃がさないようにする。
ということです。

 気密性能を高めるということは、計画されている換気以外の空気の入れ替えが起こらないようにするということです
すきま風をなくすというほうが分かりやすいですね。

 理論的には、住宅全体の断熱性能と気密性能が高ければ高いほど、外気温による室内の温度の変動は少なくなります。
そのような住宅は、従来の住宅に比べて少ないエネルギーで室温調節が可能になります。
例えば、冬期に従来の住宅で室温20℃を保つために必要だった灯油量が住宅全体の高断熱、高気密化することで、より少ない量でできるようにになるということです。
そのような住宅がエコ住宅、省エネ住宅というのです。

 わたしたちが生活していくなかで冷暖房や換気、照明、給湯、エレベーターなどの昇降機を使用するために電気、ガス、灯油などを使用します。
それらのエネルギー使用を従来より大きく低減された住宅がいわゆる、省エネ住宅、エコ住宅といわれます。
 それらのエネルギー使用を低減するためには、高断熱、高気密化の視点で、計画的に施工する必要があります。
使用建材の選定に関しても同じ視点で選定を行い、設備機器なども省エネルギー性の高い機器を設置をします。

【スマートハウスとは】
 ではスマートハウスとは、どのようなものなのでしょうか。
スマートハウス(smart house)ですから、直訳すると、「知的」とか、「賢い」、「高性能」な住宅という意味ではないかと思います。
一般的にスマートハウスとは、戸々の住宅に蓄電設備を備え、太陽光パネルなどで発電した電気を蓄えます。

 その蓄熱した電気の使用状況をネットワーク上で管理して、把握・コントロールするシステムを導入した住宅のことをスマートハウスといいます。
しかし、いまのところ、それらの設備は未だ高価であり、一般住宅に導入するにはコストがかかりすぎるように思います。

04:56 | エコ住宅・省エネ住宅